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2019-02-07

睡眠時間は長過ぎても短すぎてもメタボのリスクを高める!?

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睡眠時間が1日6時間未満あるいは10時間以上の人は、メタボリックシンドロームのリスクが高い傾向にあるようだ、という40-69歳の韓国人男女133,608人を対象に実施された研究結果が、『BMC公衆衛生』誌に発表された。

韓国・ソウル国立大学医学部の研究チームは、1日6-7時間眠る人に比べて、6時間未満の男性はメタボリックシンドロームにかかりやすく、また腹囲が増加しがちであることを発見した。女性の場合にも6時間未満の睡眠で腹囲の増加傾向がみられたという。

同様に、10時間以上の睡眠をとる男性は、メタボリックシンドロームにかかりやすく、中性脂肪が増加する傾向がみられた。女性もメタボリックシンドロームにかかりやすく、さらに10時間以上の睡眠は、腹囲、中性脂肪、血糖値の上昇と、善玉コレステロール(HDL-C)の低下に関連がみられた。

研究チームによれば、男性の約11%、女性の13%が6時間未満の短時間睡眠であり、男性の1.5%、女性の1.7%が10時間以上の長時間睡眠だったという。

本研究の筆頭著者であるクレア・E・キムは、次のように述べている。「これは睡眠時間の長さとメタボリックシンドローム(とその診断項目の腹囲や血糖値など)のかかり易さの相関関係を男女別に検証した過去最大規模の研究です。私たちは、以前の研究のデータを拡張することができたので、以前の研究ではわからなかったことまで、今回の研究では明らかにすることができました。私たちは、睡眠時間とメタボリックシンドロームの間に男女差のある可能性を発見しました。女性は長時間睡眠でよりメタボリックシンドロームになりやすく、男性は短時間睡眠でよりメタボリックシンドロームになりやすかったのです。」

メタボリックシンドロームの診断基準は、腹囲の増加、中性脂肪の上昇、善玉コレステロールの低下、高血圧、空腹時血糖値の上昇のうち3つを満たすことが条件である。メタボリックシンドロームの有病率は、男性で29%、女性で24.5%といわれているが、研究チームによれば、韓国人のメタボの有病率は他国よりも若干高めであるようだ。

本研究では、HEXA研究と呼ばれる韓国で2004年から2013年に実施された自治体ベースの大規模疫学調査のデータが用いられた。これには、社会人口統計学的データに加えて、医療記録、服薬記録、家族歴、種々の生活習慣因子(食事、身体活動など)、女性は妊娠出産などの記録が含まれている。HEXA研究には、血液や尿を用いた種々の検査データも含まれる。睡眠時間の長さについては、「過去数年間を平均してみると、あなたは1日に何時間/分間眠りましたか(昼寝も含みます)?」という質問に回答してもらっている。

睡眠時間の長さとメタボリックシンドロームの間にある生物学的なメカニズムについてはよくわかっていないが、いくつかの仮説は報告されている。そこでは、食欲やカロリー摂取量を増加させるようなホルモンレベルの変化や、エネルギー消費量の低下が、腹囲を増加させ、肥満になり易くさせるといったことが考えられているが、明確なことは不明である。

研究チームは、本研究が、ある一時点での横断的で観察的なデータであり、決して睡眠時間がメタボリックシンドロームの発症に因果的に作用していることを意味するものではないことに、注意を喚起している。また睡眠時間の推定は、自己申告によるものであって客観的な指標で測定されたものでないことや、実際に「ベッドに入った時間」と「眠っていた時間」を厳密に区別できていないといった限界があることを認めている。昼寝と夜間の睡眠を区別して聞いていないため仕方ないが、本来であればこれも別々に健康影響を調べるべきものであろう。

出典は『BMC公衆衛生』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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