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2019-04-25

牛肉や豚肉に代えて植物たんぱく質を摂る人は心臓病のリスクが低い!

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赤肉の代わりに健康的な植物性たんぱく質を多く摂る食事は、心血管疾患につながる幾つかの重要なリスクを下げるようだ、という米国ハーバード大学とパデュー大学の研究結果が発表された。

この研究は、赤肉(牛肉や豚肉など哺乳類の赤身の肉)を他の種類の食品に置き換えた場合の健康効果を知るためにランダム(無作為)化対照臨床試験のメタ分析を行った初の研究であるという。メタ分析とは、複数の論文等からデータを抽出して統合・再解析する分析法のことである。

「これまでの、赤肉が心血管疾患のリスク因子に及ぼす影響を評価したランダム化臨床試験の知見は、一致した見解に至っていませんでした。けれども私たちの新研究では、赤肉の多い食事を別のタイプの食品の多い食事と比較した結果、赤肉を高品質のたんぱく源に置き換えることで、心血管疾患のリスク因子が改善されることが示されました」と筆頭研究者のマルタ・グァッシュ=フェーレは語っている。

研究チームは、1,803名の参加者を含む36件のランダム化対照臨床試験のデータを再解析した。血清コレステロール、中性脂肪、リポたんぱく質、血圧といった心血管疾患のリスク因子について、赤肉の多い食事をする人々を、それ以外のタイプの食品(鶏肉、魚介類、炭水化物、豆などの植物性たんぱく質)の多い食事をする人々と比較した。

赤肉の多い食事を、それ以外の全てのタイプの食事と比べたときには、コレステロール、リポたんぱく質、血圧には顕著な違いはみられず、中性脂肪だけが、赤肉を多く食べる人で有意に高かった。けれども、質の高い植物性たんぱく質を含む食品(大豆その他の豆類、ナッツなど)を多く食べる人を赤肉を多く食べる人と比べると、コレステロール(特に悪玉とされるLDL-コレステロール)が低めであることが明らかになった。

今回のこの結果は、ナッツやその他の植物性たんぱく質を多く食べる人は、赤肉を多く食べる人に比べて、心筋梗塞の発症リスクが低い、という結果が示されてきた多くの長期大規模疫学研究の結果とも一致するものだ。また本研究は、先行研究にみられた結果の不一致の原因が、一部には比較の対照に用いた食事の不一致によるものであることを示唆している。この点を考慮に入れた比較研究が将来実施されることが期待される。

「赤肉は身体に良いか悪いか、と単純に聞いても有用ではありません」と主任研究者のメイル・シュタンプファー教授は語っている。「何と比べたときにどうなのかと聞くべきです。ハンバーガーをクッキーや唐揚げと置き換えても、健康になることはできません。でも赤肉を健康的な植物性たんぱく質を含むナッツや大豆に置き換えるなら、健康に有益な効果を得ることができるでしょう。」

研究チームは、健康的な菜食主義や地中海型の食生活をすることを勧めている。どちらも健康に有益であるだけでなく、地球にやさしいからだという。

出典は『循環器』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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