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2020-08-26

これを守れば、認知症が4割防げる!?

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ランセット認知症予防・介入・ケア委員会は、認知症予防のための提言をアップデートし、過剰な飲酒、頭のケガ、大気汚染の3つを新しく加えた、12の変更可能なリスク因子について発表した。この12の変更可能なリスク因子を生涯にわたって改善し続けることで、認知症の発症リスクを最大4割下げることができるとしている。

委員会は、世界をリードする28人の認知症の専門家で構成される。今回新たに加わった3つのリスク因子は、中年期における過剰な飲酒と頭部外傷、そして高齢期の大気汚染である。これを既存の9つのリスク因子(若年期の低学歴、中年期の難聴、高血圧、肥満、そして高齢期の喫煙、うつ病、社会的孤立、身体不活動、糖尿病)に加えて、全部で12とした。

「私たちは、認知症にならないようにするために、若い頃から始めて生涯それを続けることを学び続けるのです。行動を起こすのに早過ぎることも遅すぎることもありません」と委員のひとりで米国サウスカリフォルニア大学アルツハイマー病研究センター副所長のロン・シュナイダー教授は述べている。

認知症は世界5,000万の人々に影響し、その患者数は2050年までに現在の3倍になると予想されている。特に、低-中所得国では、人口の3分の2までが認知症になるともいわれている。女性は一般的に男性よりも認知症を発症し易い。

けれども、米国、英国、フランスなどいくつかの国では、認知症の高齢者の数は減り始めている。これはおそらく生活習慣の改善によるものであり、認知症の発症が予防可能であることを証明する実例なのではないか、とシュナイダー教授は言う。

委員会では、今回の提言のために、系統的レビューやメタ分析といった複数の研究を統合してより信頼性の高い結果を導くための研究を含む、この研究分野における最良の科学的根拠をすべて集めて検討したという。

これを受けて、委員会では、政策立案者だけでなく、世界中のすべての人々に向けて、以下のような行動を実践することを推奨している。

  • ●40歳を過ぎたら、最高血圧(収縮期血圧)を130 mmHg以下に保つこと
  • ●耳が聞こえにくくなったら補聴器を使うと共に、耳を高度の騒音から保護することで難聴を減らす
  • ●大気汚染や二次喫煙を避ける
  • ●頭部外傷を避ける(特にリスクの高い職業についている人)
  • ●週21単位以上のアルコールを避ける(1単位はコップ1杯のビールに相当)
  • ●禁煙する。他人が禁煙するのをサポートする
  • ●すべての子供たちが初等・中等教育を受けられるようにする
  • ●中年期以降も活発に身体を動かす。可能であれば年をとってもずっと続ける。
  • ●肥満や糖尿病の予防に心がける

報告書ではまた、認知症患者に対する科学的根拠に基づいたホリスティックで個人にフィットした治療の必要性を訴えている。特に認知症患者は、さまざまな病態によって通常よりも入院のリスクが高まっており、特に現在は、新型コロナウイルスにも細心の注意が必要である。さらに、認知症患者を家庭で介護している人々に対しても、うつや不安のリスクに対する定期的なケアが必要であるとしている。

出典は『ランセット

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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