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2021-12-03

英国では代替肉や代替乳の消費が倍増している

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英国人は、以前より多くの植物性代替食品を消費するようになっている。だが、その健康や持続可能性に対する影響については今後さらに研究が必要であるという。

野菜バーガーやアーモンドミルクなど植物性代替食品の英国での消費量は、2019年までの10年間で倍増したことが、『トータル環境科学』誌に発表された新研究で明らかになった。

この研究は、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院とオックスフォード大学による、英国の植物性代替食品の消費傾向を調べた初めてのものである。

研究チームは、2008年から2019年の国民食事栄養調査から1.5歳以上の1万5千人以上のデータを解析した。そして、この期間に、植物性代替食品を消費する英国人の割合が、6.7%から13.1%へと倍増したことを発見した。

年代別ではミレニアル世代(24-39歳)が最も高い増加率を示し、他のすべての世代を上回った。また、女性は男性に比べて植物性代替食品を消費すると答えた割合が46%高かった。

英国人にとっても最も人気があった植物性代替食品は、植物性ミルクであり、2008年の2.3%から2018年の7.4%へと3倍以上に増加した。ビーガンチーズやヨーグルトなどの他の植物性乳製品はあまり伸びておらず、2018年にそれらを消費したと答えたのは、全体の1.2%に過ぎなかった。

この研究結果は、人々が肉製品および乳製品の消費を減らすときに植物性代替食品が重要な役割を果たしていることを示唆するものだ、と研究チームは述べている。とはいうものの、これら植物性代替食品がもたらす健康効果や持続可能性への影響については不明な点が多いため、それを明らかにするための早急な研究が必要であるとしている。

主任研究者であるポーリーン・シールビーク博士は語っている。「持続可能な食糧システムへの世界規模の転換は、地球温暖化防止の観点から極めて重要です。高中所得国においては、植物ベースの肉やミルクの代替品が、動物由来の食品消費を低減するための戦略としてますます増加しています。けれども、こうした食品戦略が実際どのような影響を及ぼすのかはほとんどわかっていません。本研究はそのギャップを埋める助けになると考えています。」

現在のグローバル食糧システムが、人間と地球に対して持続可能でないことは、これまでの多くの研究が示唆しているところである。この食糧システムは、世界中の温室効果ガス排出の21-37%を占めている。

パリ協定の目標達成のためには、世界的な持続可能な食事への移行が不可欠である。動物由来の食品の消費が多い高中所得国では、動物性食品を植物性食品に置き換えることで環境負荷を大きく減らし、人々の健康を改善できることが示唆されている。

だが一方で、食事において肉が与える喜び、楽しみ、そして健康に必須であるという信念など、さまざまな障壁が存在しているのも事実である。植物性代替食品は、動物性食品の味や食感を模倣し、人々の食習慣や調理スキルの変更を最小限にするものとして期待されている。

「欧州各国における人々の肉の消費量を減らすための意欲は、過去10年間で急速に高まっています。でもそれが実際の変化につながるとは限りません。植物性代替食品は、その足がかりになる可能性があります。本研究は、ますます多くの人々がこの方法によって、植物ベースの食事を増やすという目標を達成しつつあることを示しています」とシールビーク博士はコメントしている。

出典は『トータル環境科学

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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