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2021-04-21

妊婦のコーヒー摂取は胎児の発育に影響する

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妊婦が毎日0.5杯のコーヒーを摂取するだけでも、子供の出生時体重はわずかに軽くなるようだ、という米国国立衛生研究所(NIH)からの研究結果が報告された。

問題ないとされてきた1日200mg未満のカフェイン摂取(コーヒー約2杯)でも、子供のサイズと除脂肪体重が小さくなる傾向がみられるというわけである。軽く生まれてきた子供は、将来肥満や糖尿病のリスクが高まるので注意が必要であろう。

「私たちの結果は、妊娠中のカフェイン含有飲料を制限するのが賢明であることを示唆しています」とキャサリン・グランツ医師は語っている。「妊婦の方は、医師に相談されるのが良いでしょう。」

先行研究において、妊娠中の1日200mgを超えるカフェインの毎日の摂取は、子宮内での胎児の発育を遅らせるリスクを高めることが報告されていた。同じ在胎週数の子の比較で、最も小さいグループに分類される傾向が高まるといわれていたのである。けれども、200mg未満の毎日のカフェイン摂取については、はっきりした結果が得られていなかったという。研究チームは、その理由として、これまでの研究では胎児の発育に影響する様々な因子の影響をうまく考慮できていなかったからであるとしている。

今回の研究では、12か所の病院から集めた多様な人種や民族の妊婦2,000人以上を対象に、大規模な調査が実施された。対象女性は、非喫煙者で妊娠前に特に健康問題がなかった者に限定した。対象者は妊娠10-13週目に採血され血中のカフェインとその代謝物が測定された。対象者はまた、研究参加時から出産まで定期的に、過去1週間のカフェイン含有飲料(コーヒー、茶、ソーダ、エナジー飲料)の摂取量を尋ねられた。

データ解析の結果、研究参加時に血中カフェイン(と代謝物)濃度が最低レベルだった妊婦から生まれた子供と比べて、血中カフェイン濃度が最高レベルだった妊婦から生まれた子供の出生児体重は平均して84g軽く、身長は0.44cm低かった。頭囲は0.28cm小さく、太もも周囲は0.32cm小さかった。

1日およそ50mgのカフェイン(コーヒー0.5杯に相当)摂取で、子供の体重は66g軽くなる計算であるという。

研究チームでは、カフェインの摂取が子宮や胎盤の血管を収縮させるのだろう、と考察している。それが胎児への血液供給量を減らし、胎児の発育を阻害するのであろう。カフェインは、胎児のストレスホルモンをかく乱し、それが後年の急速な体重増加による肥満や心疾患、糖尿病につながる可能性もあるという。

研究チームでは、今回の結果は、たとえ、わずかなカフェイン摂取であっても胎児の成長を遅らせる可能性を示唆するものだ、と結論付けている。

出典は『JAMAネットワークオープン

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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