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健康問題コラム『健康ウォッチ』

こちら調査室との連動企画。さまざまな健康問題を女性ライターが鋭く斬る

健康問題コラム『健康ウォッチ』

2013/12/06

「健康でい続けるためには生活習慣病の予防を」

「健康でい続けるためには生活習慣病の予防を」

健康でい続けるためには生活習慣病の予防を

生活習慣病。年齢が上がるにつれて気になりだすキーワードのひとつではないでしょうか。超高齢化社会を迎えているわたしたちにとって、長い高齢期をできるだけ健康でいたいと考えるのは自然なことだと思います。その願いを叶えるためにも、わたしたちは生活習慣病についてもっと深く理解し、真剣に考えていかなければなりません。

生活習慣病とは、その名の通り日々の生活において体に良くない習慣を続けることによって引き起こされる病気です。脂質や塩分が多い不適切な食生活や過度のストレス、運動不足などの悪い習慣が、メタボリックシンドロームや糖尿病、脂質異常症、高血圧などを引き起こし、さらに重症化すると脳卒中や心臓病など、命に係わる大病となってしまいます。実際これらが原因で日本人の3分の2が亡くなっています。これを読んでいるあなたにとっても、決して他人ごとではないのです。

特に食生活の悪習慣は生活習慣病につながりやすく、そしてそれは逆に食生活の改善が生活習慣病予防に効果的とも言いかえることができます。朝食はしっかり摂ろう、というのはよく耳にするかと思いますが、その理由はご存知でしょうか。1日3食を規則正しく食べないと、食事の間隔がひらきすぎて体がエネルギー不足状態になり、体が一回の食事からのエネルギーをためこもうとするので太りやすくなってしまいます。生活習慣病予防のために重要なポイントとして適正体重の維持がありますが、そのためにも規則正しく3食しっかり食べたいところです。

『こちら調査室』によりますと、毎朝きちんと朝食を食べているという回答が20代では55.3%、年代が上がるにつれてその割合は増え、60代では86.4%の人が毎日朝食を摂っていると答えています。まだ若い20代のうちから生活習慣を整えていくことが生活習慣病を予防するためにも理想的ですが、実行に移すことは難しいようです。

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わかってはいるけど実践できないジレンマ

バランスのよい食事が摂れていると回答したのは60代が48.1%とほぼ半数だったのに対し、20代ではわずか17.5%と年代による意識や実践にはかなりの開きがあることがわかりました。バランスのよい食事が摂れない原因としては「お金がない」「気にしすぎたら何も食べられない」という回答が多く、より良い生活習慣の地盤を整えるべき20~30代の食事に対する優先順位はあまり高くないことが読み取れます。

また「価格」や「量」よりも「健康的」な食事を求める人の割合は20代では41.3%、30~50代では50%台ですが、60代になると一気に70.4%まで上がり、食事と健康との関係に重きを置く意識が60代で顕著に高くなるという結果が出ました。若いうちは自身の健康面に対する不安もまだ少なく、また金銭的にも余裕がない人の割合も多いため、食事に対する意識が低いと考えられます。

その一方で日々の食事で野菜や食物繊維が不足していると感じている人がなんと53.7%と半数以上で、すべての年代で野菜不足を実感しているという結果も出ており、自身の食生活に対して改善点は理解していても、なかなか実践まではいかないというジレンマも見て取れます。

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食生活の改善が難しい理由は「お金」!?

健康ブームが到来して久しいですが、あらゆる場面で食生活の大切さが語られています。見聞きした情報から自分に足りないものを理解するだけでなく、実践できるかどうかで10年後、20年後の自分が変わってくるのです。

回答を見ると、栄養バランスを考えた食事をとることが難しい理由として多く挙げられたのが「お金がない」でした。確かに昨今の野菜の高騰は家計に大きな打撃を与えていますが、テレビや雑誌などでもよく紹介されている通り、その中でもやりくりすることで健康的な食生活を送っている方もいらっしゃいます。お金がないとは言っても健康であるからこそお金を稼げるわけですから、自身の健康を守るためにお金を使うことは決して損ではありません。食はわたしたち人間の体をつくっているもの。意識して野菜を摂るようにしたら肌質が良くなったり、1日の摂取カロリーを守ったら適正体重になったりと、食生活はダイレクトに体に表れてきます。

ひとまず1日3食をしっかり食べることから始め、それが習慣付いてきたら栄養バランスを考えるといったように、最初は今自分ができる無理のない範囲でライフスタイルの改善を進めていきましょう。大切なのは意識改革ですから、気づいた今が大きなチャンスなのです。

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今わたしたちに求められているヘルスリテラシー

アメリカでは経済格差によってうまれる健康や医療の質の格差が深刻な問題となっており、2010年頃よりヘルスリテラシーを国民の健康づくりにおける重要課題の一つとして取り上げています。ヘルスリテラシーとは医療リテラシーとも呼ばれ、基本的な健康情報を調べ、理解し、またそれを効果的に利用することができる個々の能力の程度のことを指します。様々な情報媒体から自身に必要な信頼できる情報だけを集めて健康管理に役立てていくだけでなく、自分以外の人にもきちんとした情報として伝えられる自己管理能力が今、日本でも求められています。

現代ではインターネットの普及で、誰もが情報を簡単に発信できるようになりました。その一方で情報を読み取る側の知識や経験はまだまだ未熟なため、真偽のほどが確かではない情報もまるで真実かのように急速に人々に広がるようになってしまいました。そんな中、わたしたちはその情報の信頼性をしっかり見極めていく必要があります。

日本でも経済格差が広がる中、健康格差も確実に広がってきています。個人個人の意識を高めることで、社会全体で健康に関する情報を共有できるようにしていくことが、健康格差の広がりを抑制する力にもなってくれるでしょう。わたしたちが健康に生きていくためには何が必要なのか、何が必要でないのか、みんなで吟味していかなくてはなりません。これからは健康に関する情報は自ら率先して集め、さらにそれを賢く効果的に利用していく力、各個人のヘルスリテラシーが求められる時代なのです。自分の健康を守れるのは自分だけ。その意識をはっきりと持って、充実した日々を送りたいものですね。

ライター : 児玉 五月

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