公開日:2015-09-24
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欧米の三か国の大人を対象にした調査で、多くの人が自分の食事は推奨される栄養要求量を満たしていると信じていることが明らかになった。しかし現実には栄養不足が原因ではないかと疑われる病気が依然として死因の上位を占めているのである。
この調査は、アメリカ、イギリス、ドイツの各々千人の成人を対象に、健康的な食事や、オメガ-3系脂肪酸、ビタミンDといった健康の鍵となる栄養素についての信条を調査したもの。全体の72%が、自分は「健康な」もしくは「最適な」食事をしていると考えており、半分以上(52%)が鍵となるすべての栄養素を食事だけで摂れていると信じていた。
しかし、これらの国々も他の国と同様にがん、心臓病、脳卒中、糖尿病などの慢性疾患(生活習慣病)が主要な死因の上位を占めていることから、調査対象者の食事に対する自己認識は過大評価が過ぎるのではないか、というのが研究チームの見解である。たとえば、オメガ-3系脂肪酸が適切に摂れていれば心血管疾患は低下することが予想されるのに、実際にはこれらの国々の最大の死亡原因である。 |
「どの国でも消費者の大半は充分な栄養摂取が重要であることを知っています。栄養豊富な食事はすべての健康生活の礎(いしずえ)です」と調査を実施した世界栄養健康同盟(GNHA)の創設メンバーのひとりであるスザンヌ・シュタインバウムは話している。「でも、オメガ-3系脂肪酸は心臓や血管の健康にとって良いだけでなく、認知機能にも良いことが証明されていますが、人々はあまりに多くの場合、必要十分なだけの量を摂取していないのです。だから、私は自分の患者にはいつもオメガ-3系サプリメントを勧めています。」
オメガ-3系脂肪酸とビタミンDの補給については、調査対象者のわずか3分の1しか、積極的にサプリメントを摂ってはいないことが明らかになった。
「適正な食事について説いて回るだけでは不十分なのです。健康的な食事をしていても、食事だけで本当に必要な量のオメガ-3系脂肪酸やビタミンDのような栄養素を摂取することは極めて困難なことを認識すべきです。私たちは、やり方を考え直す必要があるのです」と別のGNHA創設メンバーであるニゲル・デンビーは話している。彼女はロンドンに本拠を置くGrub4Lifeの主任栄養士でもある。「はたして、人々が本当に彼ら自身のいうほど健康的な食生活を送っているかどうかは、さらに詳細な調査研究を実施しなければわかりません。そのようなタイプの研究は、私たちが健康的な食事の一部としてビタミンやミネラルなどのサプリメントを摂ることの役割を議論していく助けになることでしょう。」 |
今回の調査結果は以下の通り。
自分が「健康的・最適な」食事をしていると思う:米73% 、英72%、独70%
オメガ-3系脂肪酸が健康に重要だと知っている:米81% 、英72%、独80%
食事から充分な栄養が摂れているか不確かである:米65% 、英23%、独34%
定期的にオメガ-3系脂肪酸サプリを摂っている:米45%、英29%、独24%
充分なビタミンDが摂れている:米48%、英44%、独42%
ビタミンDサプリメントを摂っている:米62% 、英32%、独31%
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