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公開日:2021-05-31

仕事に疲れた時はマイクロブレイクが有効!

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疲れている日に、人は仕事場で「マイクロブレイク(小休止)」することが多くなるが、それは決して悪いことではないようだ、という研究結果が発表された。マイクロブレイクは前日からの疲れを癒し、仕事に前向きに取り組む活力をもたらしてくれるという。

ここでいうマイクロブレイクとは、勤務中の自発的な短時間かつ予定外の休憩のことを言う。マイクロブレイクには、ただじっと休むだけでなく、スナックを食べたりおしゃべりをしたり、ストレッチやクロスワードを解いたりすることも含まれる。

「マイクロブレイクは、その定義から短いものに決まっています」と論文の共同研究者で米国ノースカロライナ大学心理学科のソフィア・チョウ助教授は述べている。「でも、わずか5分ほどの休憩でも、使いようで素晴らしい成果が得られるのです。私たちの研究が示しているのは、社員が必要な時に自発的にマイクロブレイクと取ることは、企業の利益を最大化するのに有効だということです。それは、社員が彼らの活力を効果的に管理して、一日の仕事を継続する助けになります。」

今回の研究論文は、勤務中のマイクロブレイクに関連した2つの研究結果に基づくものである。研究では、特に人々が一日の始まりにおいて既に疲労している場合、どうやって活力を取り戻してそれを一日維持し続けるのかを理解することに焦点が当てられていた。研究ではまた、人々がどのようなタイミングでマイクロブレイクを取るのか、マイクロブレイクでは具体的に何をしているのか、ということも調査された。

最初の研究では、米国で98名の労働者への聞き取り調査を行った。参加者は、連続する10日間の勤務日に、毎日2つのアンケートに回答した。アンケートは、朝と勤務終了時に行われた。二番目の研究は、韓国で222名の労働者を対象に実施された。こちらは5日間の勤務日に1日3回のアンケートに回答した。アンケートは朝、昼食後、勤務終了時に行われた。

どちらの研究においても、参加者の睡眠の質や疲労の度合いが仕事への集中度や仕事場での勤務態度と共に調べられた。研究チームは、参加者の日々の睡眠の質や疲労、仕事に関連した行動、勤務への没入度などに様々な種類のマイクロブレイクがどのように影響するか、統計ツールを用いて解析した。

結果は明白だったという。仕事場に到着した時点ですでに疲れていた(飲み過ぎた? 眠れなかった?)日には、人々は頻繁にマイクロブレイクを取る傾向がみられた。そして、マイクロブレイクを取ることで人々は活力を取り戻すことができるようだったという。つまり、マイクロブレイクは、人々が順序良く効率的に仕事をこなし、効果的に仕事を進めるのを助けたのである。

「基本的に、マイクロブレイクは、人々が一日にわたってエネルギー配分をうまく管理することを助けるので、疲労がたまっている日などには特に有効であるといえるでしょう」とチョウ助教授は述べている。

研究チームではさらに、人々は、会社や上司が健康や福祉に配慮してくれると感じているときに、より頻繁にマイクロブレイクを取る傾向がみられることを発見した。

「人々は、雇用者に健康を気遣われていると思うとき、より元気づけられ、より自由なタイミングかつ自由な形でマイクロブレイクを取ってもよいと感じるようです」とチョウ助教授は述べている。「そのような状況は労働者にとっても雇用者にとっても最高にいいことと言えるでしょう。」

出典は『応用心理学雑誌

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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