「クロレラ摂取と高強度間欠的運動トレーニングの併用は運動パフォーマンスと筋肉の解糖系と酸化的代謝を加速する」が「Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol」に原著論文として掲載されました | 研究レポート

健康素材の研究レポート 一覧

サン・クロレラ研究開発部が健康素材の試験や分析した結果を報告しています。

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【学術情報】

(株)サン・クロレラ研究開発部

「クロレラ摂取と高強度間欠的運動トレーニングの併用は運動パフォーマンスと筋肉の解糖系と酸化的代謝を加速する」が「Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol」に原著論文として掲載されました

Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol に掲載

研究目的
短時間間欠的高強度運動トレーニング※1(HIIT、タバタトレーニング)は酸素を使う好気運動と酸素を使わない嫌気運動の両方での運動パフォーマンスを増やすための効果的なツールです。クロレラはタンパク質、ビタミン、ミネラル、アミノ酸を豊富に含んだ栄養補助食品として知られています。クロレラの長期摂取とHIITの組み合わせにより、運動パフォーマンスと骨格筋中の有酸素性エネルギー代謝を向上させる可能性が示されたと既に報告があります。
今回、長期的なクロレラ摂取単独またはHIITと組み合わせにより、さらに運動パフォーマンスが向上するのか、また筋肉の解糖系と酸化的代謝に関わる酵素や輸送体が増えるのか検証しました。
試験方法
12週齢のラットを以下に示す、4群10匹に分け、試験を実施しました。
① コントロール群(Con)
② クロレラ摂取群(CH)
③ 短時間間欠的高強度運動トレーニング群(HIIT)
④ 短時間間欠的高強度運動トレーニング+クロレラ摂取群(HIIT+CH)
HIIT群、HIIT+CH群は体重の16%の重りをつけて20秒の遊泳運動と10秒の休憩を1回として14回繰り返す運動を週4日、6週間実施しました。6週間トレーニング後、運動能力の指標としてHIITの最大持続セット数(20秒の遊泳時間と10秒の休憩の反復回数)及び1回のHIIT運動前後の血中乳酸値を測定しました。さらに最後の運動終了48時間後に腓腹筋を抽出し、モノカルボン酸輸送体1(MCT1)※2およびモノカルボン酸輸送体4(MCT4)※3ホスホフルクトキナーゼ(PFK)※4乳酸脱水素酵素(LDH)※5PGC-1αタンパク(PGC-1α)※6クエン酸合成酵素(CS)※7シトクロームオキシダーゼ(COX)※8を測定しました。
 結   果 
6週間後、CH群、HIIT群、HIIT+CH群はCon群に比べ、HIITの最大持続セット数が有意に増加しました。さらに、CH群よりもHIIT群とHIIT+CH群で有意に増加し、HIIT群よりもHIIT+CH群で有意に増加しました。(図1)
1回のHIIT運動後の血中乳酸値はHIIT群、HIIT+CH群で有意に低下し、HIIT+CH群はHIIT群よりも有意に低下しました。(図2)
腓腹筋のMCT1タンパク質発現、CS酵素活性、COX酵素活性、LDH酵素活性は遅筋領域でCon群に比べ、CH群、HIIT群、HIIT+CH群で有意に増加し、HIIT+CH群でCH群、HIIT群と比べ、有意に増加しました。(図3、図4) 腓腹筋のMCT4タンパク質発現、PGC-1αは遅筋、速筋両方で、Con群に比べ、CH群、HIIT群、HIIT+CH群で有意に高く、HIIT+CH群においてはCH群、HIIT群よりも有意に増加しました。腓腹筋の遅筋と速筋のPFK活性はCon群に比べ、CH群とHIIT群で有意に増加しました。さらに、HIIT+CH群は他の群よりも有意に増加しました。(図5、図6)
以上の結果から、HIITトレーニングとクロレラ摂取を組み合わせることによって、さらに相乗的に筋肉の解糖系と酸化的代謝に関わる酵素や輸送体が増え、運動パフォーマンスを向上させることがわかりました。
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用語説明

*1: 短時間間欠的高強度運動トレーニング(HIIT、タバタトレーニング)
20秒間の高強度運動、10秒間の休息を繰り返すトレーニング、タバタトレーニングとして知られています。疲労困憊に至るきついトレーニングで、短期間で効果があると欧米で注目されています。
*2、*4、*5:
2016年6月21日掲載「クロレラ摂取と短時間間欠的高強度運動トレーニングの併用は運動パフォーマンスと筋中の解糖系酵素代謝を亢進させる」をご参照ください。
*3: モノカルボン酸輸送体4(MCT4)
乳酸の輸送体です。主に骨格筋の速筋に多く分布し、細胞内から細胞外への乳酸輸送を促進します。
*6: PGC-1αタンパク発現(PGC-1α)
運動することにより骨格筋で発現増加し、ミトコンドリアの合成を促進する働きがあると考えられています。
*7: クエン酸合成酵素(CS)
酸素を使う呼吸代謝の一つであるクエン酸回路の速度調節を行っており、ミトコンドリアのエネルギー産生に関わる酵素の一種です。この活性が低いとエネルギー物質(ATP)産生量が低下します。
*8: シトクロームオキシダーゼ(COX)
酸素を使う呼吸代謝の電子伝達系で、エネルギー物質(ATP)を合成する酵素の一種です。
今回は有酸素性エネルギー供給能力の指標として使用しています。

 詳   細 

掲 載 誌:
Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol
タイトル:
「クロレラ摂取と高強度間欠的運動トレーニングの併用は運動パフォーマンスと筋肉の解糖系と酸化的代謝を加速する」が「Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol」に原著論文として掲載されました
著  者:
Naoki Horii1), Natsuki Hasegawa1,2), Shumpei Fujie1,2), Masataka Uchida1), Eri Miyamoto-Mikami1),Takeshi Hashimoto1), Izumi Tabata1), Motoyuki Iemitsu1)
所  属:
1)Faculty of Sport and Health Science, Ritsumeikan University, Shiga, Japan 2)Research Fellow of Japan Society for the Promotion of Science

PDF版 510KB

※この情報は、学術雑誌や学会において発表された内容の掲載であり、商品の販売促進を目的とするものではありません。

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