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健康素材の研究レポート 一覧

サン・クロレラ研究開発部が健康素材の試験や分析した結果を報告しています。

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【学術情報】

(株)サン・クロレラ研究開発部

エゾウコギ抽出物はヒト肝臓がん細胞においてルビコン蛋白質を減少することでオートファジーを活性化させている。「ONCOLOGY REPORTS」(インパクトファクター:3.417)に掲載されました。

ONCOLOGY REPORTS 45: 1193-1201, 2021 に掲載

研究目的
エゾウコギを加工した植物性食品は、抗不安、抗疲労や抗ウィルス作用だけでなく、胃がんや白血病細胞などの増殖を抑えることも報告されています。一方肝臓がんは、お酒やB型肝炎、C型肝炎が原因とされてきましたが、近年では肥満や生活習慣病を起因とした脂肪肝からも発症することが分かり、本邦でも食事の欧米化により発症者は増加傾向にあります。本研究では、エゾウコギ抽出物の肝臓がんに対する効果を調べ、肝臓がん細胞の増殖を抑えていることが分かりました。さらにこの増殖を抑える効果は、オートファジーと呼ばれる、自食によるものであることが確認されましたので報告します。
なお、論文は自由に閲覧することが可能です。試験方法の詳細は論文をご確認ください。
オートファジーと本研究の指標について
オートファジーはギリシャ語で自己「オート(auto)」と食べる「ファジー(phagy)」が組み合わさった言葉で、細胞内で古くなったり、壊れてしまった物質やウィルスなどの異物を自身で消化・分解する現象を指します。オートファジーが起こるとまず初めに、消化する物質の回りに膜が形成され、周囲と隔離されます。その後、リソソームと呼ばれる、内容物分解酵素を含有する小器官と融合することによって、内容物は完全に消化・分解されます(図1 オートファジーの概要)。オートファジーは、飢餓などの低栄養条件時でのエネルギーの補充や細胞の新陳代謝などの恒常性を維持する役割がありますが、オートファジーの機能破綻は、がん、炎症性疾患、感染症、認知症などといった様々な病気や、老化などと深く関係していることが知られています。
このオートファジーに関する研究は近年目覚ましく発展しており、様々な研究方法が開発されてきました。中でも「LC3-I」という蛋白質はオートファジーのプロセスが起きると「LC3-Ⅱ」に変化することが知られており、指標として使われます。さらに、「ルビコン(Rubicon)」と呼ばれる蛋白質は、リソソームとの融合を妨げることによりオートファジーを抑制します(図2 オートファジーとRubiconの関係)。本研究では、エゾウコギ抽出物を肝臓がんの細胞に曝露した時に、オートファジーが起きているかどうかをこの「LC3-I」「LC3-Ⅱ」で検証し、さらにオートファジーに「ルビコン」が関与しているかどうかも併せて検討しました。
 結   果
エゾウコギ抽出物は濃度依存的にヒト肝臓がん細胞の増殖を抑制していることが分かりました(図3)。その理由として、オートファジーが強く活性化していることも分かりました。さらにエゾウコギ抽出物は、ルビコン蛋白質を減少させることによって、オートファジーを活性化させていることも分かりました(図4)。肝がんだけでなく、オートファジーが破綻している様々な疾患でルビコン蛋白質は異常に発現していることが知られていることから、エゾウコギ抽出物は細胞の新陳代謝に役立つ可能性が考えられます。なお、本レポートでは結果を抜粋しています。試験結果の詳細は論文をご確認ください。

 詳   細 

掲 載 誌:
ONCOLOGY REPORTS 45: 1193-1201, 2021
タイトル:
エゾウコギ抽出物はヒト肝臓がん細胞においてルビコン蛋白質を減少することでオートファジーを活性化させている。「ONCOLOGY REPORTS」(インパクトファクター:3.417)に掲載されました。
著  者:
YUTAKA KAWANO1, MAKI TANAKA2, MASAKI FUJISHIMA3, ERI OKUMURA3, HIDEO TAKEKOSHI3, KOHICHI TAKADA4, OSAMU UEHARA5, YOSHIHIRO ABIKO6 and HIDEKATSU TAKEDA7
所  属:
1)Department of Gastroenterology: 2)Department of Clinical Laboratory Science, Health Sciences University of Hokkaido Hospital: 3)Production and Development Department, Sun Chlorella Co., Ltd.,: 4)Department of Medical Oncology, Sapporo Medical University School of Medicine: 5)Division of Disease Control and Molecular Epidemiology,Department of Oral Growth and Development: 6)Division of Oral Medicine and Pathology, Department of Human Biology and Pathophysiology, School of Dentistry, Health Sciences University of Hokkaido: 7)Department of Physical Therapy, Sapporo Medical University School of Medicine

PDF版 1546KB

※この情報は、学術雑誌や学会において発表された内容の掲載であり、商品の販売促進を目的とするものではありません。

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