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公開日:2013-03-11

低負荷長時間運動は思ったより有益

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ウォーキングのような低強度で長時間の運動でも、糖尿病の危険因子であるインスリン感受性や血中脂質レベルを有意に改善できるという研究。

1366878444 1時間程度の高強度運動と同じカロリー消費であれば、より高い改善が見込めるようだ。オランダ・マーストリヒト大学の研究者らが『科学公共図書館報:ワン』に報告した。普通体重の19から24歳の被験者18人に対して、3種類の運動プログラムを消化してもらい比較検討した。

  • (1)最初に、被験者らは毎日14時間座業中心生活を送るよう指導され、
  • (2)次に13時間の座業と1時間の高強度運動、
  • (3)最後に6時間の座業と2時間の立位姿勢維持、さらに4時間歩行を組み合わせて行うように指示された。

それぞれのプログラムにおいて、研究者らは被験者のインスリン感受性と血中脂質レベルを測定し検討した。これらの値は糖尿病や肥満などの危険因子として検査に用いられる指標である。

その結果、(1)の座業中心に比べて(2)の1時間の高強度運動を行った群ではコレステロール値及び脂質レベルが若干改善したが、(3)のより長い時間低強度の運動を行った群でさらに多くの改善効果を得ることができたという。つまり、単に立ってぶらぶら歩きまわるだけで、1時間だけ高強度の運動を行って残りの時間はずっと座りっぱなしの生活を送っているよりも、インスリン感受性と脂質レベルに対しては有益な効果がもたらされるということらしい。 1366878495

研究者らは、「1日1時間の高強度運動だけでは、座業によるインスリンレベルと血漿脂質レベルへの悪影響を完全に回復することは難しいようだ。立って歩き回る時間を増やすことは、もし同じカロリー消費量であるならば1時間の運動よりも効果的だと思われる」と結論付けた。

出典は『科学公共図書館報:ワン』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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