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2018-09-26

女性の細胞を若く保つ健康的な食事

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野菜と果物、全粒穀物が豊富で、糖分、塩分、加工肉の少ない食事が、女性の細胞をいつまでも若く保つ助けになるようだ、という米国ミシガン大学研究結果が発表された。

「鍵となるメッセージは、健康的な食生活が細胞を健康に保ち、ある種の慢性疾患を避ける助けになるということです」と筆頭研究者のシンディ・レオン助教授は語っている。「重要なことは、食事の全体的なクオリティを高めることであって、特定の食品や栄養成分に偏らないことです。」

この研究では、細胞の加齢の指標として、テロメアの長さに着目している。テロメアとは、染色体を形作るDNA鎖の末端に存在して、DNAを保護する働きのあるDNA-たんぱく質複合体である。このテロメアの長さは細胞分裂が繰り返されるたびに短くなっていき、細胞の寿命と極めて強い関連があることがわかっている。

ところが、最近の研究から、テロメアの長さは、生活習慣や環境因子、心理的因子などによって影響されることが明らかになってきた。またテロメア長が短くなることは、心臓病や2型糖尿病、ある種のがんの発症リスクを高めることもわかってきた。

レオンらの研究チームは、米国の国民健康・栄養調査(NHANES)の5,000人近い健康な成人の食事データを元に、健康的であることが多くの研究によって科学的に証明されている4種類の食事指標への適合度を計算した。4種類の食事指標とは、(1)地中海型食、(2)DASH食(高血圧を止めるための食事法)、(3)HEI2010(米国農務省が開発した健康な食事インデックス)、(4)AHEI2010(ハーバード大学が開発したもうひとつの健康な食事インデックス)である。

データ解析に結果、どの食事指標の場合も、各々の食事指標が高い女性は、低い女性に比べて、統計的に有意にテロメアが長い傾向がみられた。

「どの食事指標でも一貫して同じ結果が得られたのは驚きでした」とレオン助教授は述べている。4つの食事指標すべてが、野菜、果物、全粒穀物と植物性たんぱく質を豊富に、砂糖と塩分、赤肉、加工肉の摂取を制限することを強調しています。結局、全ての食事指標がテロメアを長く保ち、慢性疾患のリスクを減らすことに関連していたのです。」

共同研究者でカリフォルニア大学のエリッサ・エペル教授は、「健康な食事法に共通のパターンは、抗酸化的で抗炎症的な食事です。それがテロメアに好ましい細胞環境を作り出すのです」と語っている。

男性の場合、女性と同じ傾向が見られたものの、統計的に有意な結果は得られなかったという。

「これまでの食事とテロメア長に関する研究でも男女差がみられています」とレオン助教は言う。「今回の我々の研究でも、先行研究と同様に、男性は全体的に女性に比べて食事の質が低い傾向が見られました。男性はまた、加糖飲料を多く飲み、加工肉を多く食べます。どちらも先行研究からテロメア長を短縮することがわかっています。」

「すべての食品が同じようにテロメアの長さに影響するのではないのですから、あなたは保護的に働く食品を多く、有害な食品を少なくするべきだといえるでしょう。けれども、この点に関してはさらに研究が必要とされるでしょう。」

出典は『米国疫学雑誌』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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