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2019-10-30

トレーニング後の筋肉痛にたんぱく質補給は効果なし!?

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激しい運動による辛い筋肉痛はパフォーマンス低下の原因となるが、一般に筋肉の回復を促進し運動後の筋肉痛の最小化するとされているたんぱく質の補給は、筋肉痛を抑える最良の方法とはいえないことが、英国リンカーン大学の研究で明らかになった。

従来、筋肉痛の対処法として、たんぱく質(プロテイン)の補給が筋繊維の修復を助ける最も有効な方法だと考えられてきた。ところが、ホエイたんぱく質で作られたプロテインシェイクも、たんぱく質が豊富な牛乳で作られたシェイクも、糖質のみを含むシェイクに比べて、レジスタンストレーニング後の筋肉の回復を促進する効果はみられなかったというのである。

この研究はまた、2種類の異なるたんぱく質レシピの効果を比較した初めてのものでもあるという。

今回の研究は、30名の男性(平均年齢25.2歳)を対象に実施された。全員が少なくとも1年以上レジスタンストレーニングを継続していた。

参加者は10名ずつランダムに3群に分けられた。第1群はホエイたんぱく質を加水分解して作られたプロテインシェイクを、第2群は牛乳で作られたシェイクを、第3群は香料入りデキストロース(糖質の一種)シェイクを、決められた高強度レジスタンストレーニングの後に摂取した。各々の飲料は区別がつかないように作られていた。

参加者は、24時間後、48時間後に検査を受けた。痛みなし(0)から最悪の痛み(200)まで目盛られた視覚スケールを用いて筋肉痛のレベルが尋ねられ、同時に筋肉パフォーマンスに関するいくつかの評価試験を受けた。

3種類のいずれの飲料を飲んだ群でも、トレーニング後24時間後、48時間後と顕著に筋肉痛のレベルが上昇していった。運動直後の筋肉痛レベルは19-26だったが、48時間後には3群とも平均で90を超えていた。各群の間には違いは見られなかった。これは、ホエイたんぱく質や牛乳たんぱく質を飲んでも、糖質を飲んだ場合に比べて、特に筋肉痛からの回復が早まるわけではないことを意味している。実際、筋肉パワーや筋肉機能の測定においてもまったく違いはみられなかったという。

「レジスタンストレーニング後の効果的な筋繊維の修復にはたんぱく質と炭水化物が必須ですが、私たちの研究結果からは、運動後すぐにたんぱく質を摂取しても筋肉の回復や筋肉痛の抑制にはほとんど効果がないことを示唆しています」と筆頭研究者のトーマス・ギー博士はコメントしている。

「私たちは、バランスの取れた日々の栄養実践こそが筋肉痛を抑え回復を早めるものであると考えています。」

出典は『人体動力学雑誌』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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