2016/04/15
Vol.4
日本人女性の平均閉経年齢は、50歳前後と言われています。この閉経の前後5年間が更年期とされ、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンである「エストロゲン」が減ってくることが原因で起こります。
更年期に起こる症状を、更年期障害といいますが、更年期障害はこれまで生理が終わりかける40代後半から50代くらいの女性に見られる症状でした。
ところが今、更年期障害が食生活や生活習慣の変化、ストレスなどが原因で、30代などの若い女性にも増えています。
今回はこの更年期障害についてみていきましょう。
更年期とは、おおよそ40代後半になった女性の卵巣の機能が衰えはじめ、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少してくる頃のことを指します。
毎月、一定の周期であった生理がだんだんと不規則になり、その間隔が空くようになり、通常、1年以上生理がない場合に閉経と判断されます。
この更年期の時期にみられる、さまざまな不快な症状を、更年期障害といいます。
更年期障害は、女性ホルモンの低下だけでなく、年齢に伴う身体の変化と精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子が複合的に影響することで現れてきます。
女性ホルモンは、女性の身体と心に密接に関わっています。
女性ホルモンが急激に増えたり減ったりする妊娠~出産後に、「マタニティブルー」や「産後鬱」などと言われる症状がでる女性が多いのですが、これらのことからも、女性の身体と心に女性ホルモンが大きな影響を与えることが分かるかと思います。
ただ、こういったホルモン分泌の乱れに対して、女性なら全員に症状が出るわけではなく、元々身体や心が敏感に反応する人と、そんなに感じない人もいるので、症状の出方や強さにもかなりの個人差があります。
なんの症状も感じないまま閉経を迎え、年を重ねていく人もいれば、日常生活に支障が出るような重い症状に悩む人もいるのです。
更年期による女性ホルモンの乱れは、自律神経の働きや情動にまで影響が及び、さまざまな症状が次々と現れてくるようになります。
主な症状は、ほてり・のぼせ(ホットフラッシュ)、動悸や息切れ、発汗、耳鳴り、頭痛やめまい、不眠、不安感、イライラなどです。
この他にも、症状が進行すると、食欲不振・手足の痺れや震え・知覚過敏などの症状も現れてくるようになります。
注意したいのは、これらの症状が現れてきたときに「更年期障害だから…」と放置しないことです。こういった症状は、更年期障害に限らないことも多く、ほかの病気の兆候でもありますから、産婦人科などの専門医を受診するようにしましょう。
このように、さまざまな更年期障害を引き起こすのは、エストロゲン(卵胞ホルモン)の減少によって、女性ホルモンが乱れることが原因ですが、エストロゲンの減少は、更年期障害だけでなく、骨からカルシウムが溶けだす原因にもなります。
エストロゲンは、骨の新陳代謝に際して骨吸収をゆるやかにして骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。しかし、閉経後、エストロゲンが減ることで、骨吸収のスピードが速まるため、骨形成が追いつけずに骨密度が下がり、骨がもろくなってしまうのです。
更年期の女性の骨が急激にもろくなるのは、このためです。
年を重ねれば、やがて更年期に入っていきます。
この更年期をできるだけ健やかに過ごしたいものですよね。
更年期障害には、さまざまな角度からの治療法があります。主なものは、薬物療法や心理療法などです。
薬物療法は、身体全体の調子を整え、心理療法は心の負担を軽くするために用いられます。
少しでも更年期を軽く過ごすために、これらの療法を専門医の指導に従って積極的に行っていくのもいいですね。
更年期は、ちょうど年齢的に子供が独立や結婚をしたり、親の介護をするようになるなどの環境の変化が起こったり、家庭内や職場でのストレスが重なる時期でもあります。
こういったことが更年期の症状を引き起こす原因となったり、悪化させる原因となります。
自分一人で抱え込まず、家族や友人など周りの人に話を聞いてもらうだけでも、ずいぶんと心が軽くなります。
また、更年期不定愁訴や骨代謝、膝関節痛、血液流動性について「エゾウコギ」が研究されています。
>>この試験方法、試験報告の詳細はこちらからご覧になれます。
>研究報告1
「エゾウコギ食品の更年期不定愁訴ならびに骨代謝改善作用」を第 13 回日本予防医学会学術総会(2015)にて発表
>研究報告2
「エゾウコギ食品の膝関節痛軽減効果」」が機能性食品と薬理栄養vol.7 No.5(2013年)に掲載
>研究報告3
「エゾウコギ抽出物入りドリンク摂取によるヒト血液流動性に対する影響」が日本ヘモレオロジー学会誌 (2004年)に掲載
更年期を上手に乗り切り、毎日を健やかに過ごすためには、栄養バランスに気を配った食事をとるようにしたり、ウォーキングやラジオ体操などの適度な運動を行うことも大切です。
この他にも、趣味やボランティア活動など、自分が楽しいと思え打ち込めるものを持つようにすることで、毎日を楽しく過ごすことができるようになるでしょう。
こういったことは更年期症状だけでなく、加齢に伴う疾患予防にもなるので、できるだけ早くから取り組むことが重要です。
同世代の友人や、パートナー、家族と一緒にウォーキングなどの運動をスタートさせるのもいいですね。
おしゃべりしながらコミュニケーションもとれ、身体も元気になります。
「年だから仕方ない…」
「毎日辛くて憂鬱…」
と諦めないで、楽しい毎日を過ごせるように工夫してくださいね!
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