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2015/10/15

Vol.4

メタボリックシンドロームとアディポネクチンのお話。

「最近、メタボになってきたよ」などと使われる、この「メタボ」とはメタボリックシンドロームが略された名称です。

私たちは単純に肥満の人を「メタボ」と表現することが多いですが、このメタボリックシンドロームとは、お腹の周りの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に加え、高血糖・高血圧・脂質代謝異常のうち、いずれか2つ以上を併せ持った状態のことをいい、内臓脂肪症候群ともいいます。

つまり、肥満だからといって「メタボ」と言うのではなく、上記のような「状態」のことをメタボリックシンドロームというのです。

このように内臓脂肪が過剰に溜まっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなります。

これらの恐ろしいところは、血糖値や血圧が人よりも少し高めという、まだ病気とは診断されない状態であっても、併発することで動脈硬化が急速に進行する、というところです。

今回は、最近の研究により発見された、メタボリックシンドローム予防・改善の鍵となるタンパク質「アディポネクチン」と共に、メタボリックシンドロームを見ていきましょう。

 

こんなに怖い、メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、前述したように内臓脂肪が多いタイプ(おなかがポッコリ出たタイプの肥満)の人が、高血圧・高血糖・高脂血症などを併せ持っている「状態」のことですが、これらの危険因子を併せ持っていると、動脈硬化を飛躍的に進行させてしまいます。

動脈硬化の恐ろしさは、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気になる危険性が高くなることです。
危険因子1つ1つのリスクがたとえ軽度であっても、危険因子が3つ、4つと重なると、リスクが1つもないときに比べ、心筋梗塞や脳梗塞などを発症する危険が数十倍にはね上がります。

危険因子を持っていない人の危険度を1とすると、危険因子が1つの場合は5.1倍、2つの場合は5.8倍。そして危険因子を3~4つ持っていると、なんと危険度は35.8倍という、驚くべき上昇を見せるのです。

メタボリックシンドロームは、本人の自覚症状のないままに動脈硬化を進行させます。
この「自覚症状のないまま」というのが、どんなに恐ろしいことかお分かりでしょうか?
健康だと思っていたのに、ある日突然病に襲われ、昨日まで普通にあった日常が奪われてしまうのです。

特にお腹がポッコリ出たタイプの肥満の人は、運動する、食事に注意する、定期健診を欠かさずに受けるようにするなど、日頃から予防対策をしっかりすることが大切です。

 

動脈硬化を抑制する物質、「アディポネクチン」とは?

動脈硬化が進む原因のひとつとして、脂肪細胞から分泌され、動脈硬化を抑制する作用のある「アディポネクチン」という物質が正常に分泌されなくなることもあげられます。

では、この「アディポネクチン」とはいったいどのようなものなのでしょうか?

「アディポネクチン」は、傷ついた血管壁を修復する働きをしていて動脈硬化を予防するほか、インスリンの働きを高める作用、血圧を低下させる作用などがあります。

この「アディポネクチン」は標準的な体格の人の血液中には多く存在し、内臓脂肪が増加すると減少することが明らかになっています。

つまり、「アディポネクチン」は傷付いた血管壁を修復し、動脈硬化を予防するので、できるだけ体内に多く存在して欲しい物質であるわけなのですが、「アディポネクチン」は脂肪細胞から分泌される物質であるため、「アディポネクチン」そのものを摂取する、ということは難しいのです。

 

運動によって「アディポネクチン」が増加する!

「アディポネクチン」そのものを摂取することができないとなると、どうやって「アディポネクチン」を増加させればよいのでしょうか?

「アディポネクチン」を分泌させるのに効果的だと言われているのが、毎日の適度な運動です。
運動する時間がなくても、階段を使う、一駅歩く、速足で歩くなど、毎日のライフスタイルのなかで運動することを意識して行いましょう。
週に一度の運動より毎日のこまめな運動がより効果的です。

体内でアディポネクチンを分泌するのは脂肪細胞であるため、自分自身の体内で分泌を増やすことで、肥満を予防し、脂肪細胞を小さく保つことが大切なのです。

これらメタボリックシンドロームに対するクロレラの研究報告があります。

成人男性60人をクロレラ飲用30名と、プラセボ飲用30名の2群に分け、12週間飲用後の血液中の物質の変化を評価しました。(研究報告1)

健常者16名と、生活習慣病予備軍17名を対象にクロレラを12週間飲用していただき、血液から家電子の発現解析を行いました。(研究報告2)

>>この試験方法、試験結果の詳細はこちらからご覧になれます。

>研究報告1
「糖尿病予備群に対するクロレラの作用 ―プラセボ対照ランダム化比較試験によるメタボロームからの知見―」を第35回日本臨床栄養学会総会(2013)にて発表|サン・クロレラ研究サイト

>研究報告2
クロレラ飲用に伴う遺伝子発現解析:生活習慣病予備群と健常者群の比較解析」を第60回日本栄養・食糧学会大会(2006年)にて発表|サン・クロレラ研究サイト

ある日突然、健康な身体が奪われることのないように、出来ることを健康なうちから意識して続けていきたいですね。

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