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健康素材の研究レポート 一覧

サン・クロレラ研究開発部が健康素材の試験や分析した結果を報告しています。

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【学術情報】

(株)サン・クロレラ研究開発部

「便秘改善等の腸内環境に対するクロレラの作用」を第13回日本補完代替医療学会学術集会(2010年)にて発表

2010年01月

研究目的
便秘は、女性や高齢者に多い症状ですが、便秘により腸内環境が悪化すると腸内に腐敗産物が増加し、免疫能の低下、発がん、老化等の健康に大きな影響を与える可能性が指摘されています。クロレラは、食物繊維、アミノ酸、ビタミン類やミネラル類等を豊富に含有していることから、クロレラ摂取による便秘および腸内細菌叢を指標とする腸内環境に対する効果を検討しました。
試験方法
便秘傾向(排便回数:3~5回/週)の女性11名に協力して頂き、3週間の飲用期間中、クロレラを1日40粒(8g)飲用して頂き、その後の2週間を飲用休止期間とし、計5週間の試験期間を設定しました。クロレラの効果を確認するため、排便量と排便回数を毎日記録してもらい、飲用期間前(D0) 、飲用期間後(D21) 、そして休止期間後(D35)の計3回、便を採取し腸内細菌叢をT-RFLPNagashima法1)により分析しました。また、被験者には、毎日の食事内容も記録してもらいました。
 結   果
クロレラ飲用によって、飲用前と比較して排便量および排便回数とも有意に増加しました(表1)。

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腸内細菌叢の全体的な構成について、飲用期間前後(D0とD21)の比較で20%以上の変化が認められた被験者は11人中4人いました。腸内細菌叢は、全体的な構成で評価する必要があると考えられますが、現状では、細菌叢の構成と健康状態との関係を評価するためのデータ蓄積が十分ではありません。ここでは個々の細菌群の構成比率の変化を指標としました。ビフィズス菌、ラクトバチルス菌およびバクテロイデス菌のいずれかの構成比率に30%以上の増加が認められた被験者は、11人中7人いました(表2)。バクテロイデス菌は、ラクトバチルス菌より強い腸管免疫賦活作用が報告されています。。

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また、排便量の増加率と腸内細菌叢の変動率との間には負の相関傾向が認められました(図1)。これは、腸内細菌叢が大きく変化している被験者ほど排便量が増加する傾向があることを示しています。

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本試験において、クロレラ摂取により排便量および排便回数が有意に増加しました。これはクロレラに含まれる食物繊維やミネラル類などの栄養素が作用していると考えられます。また、クロレラ摂取により腸内細菌叢が変動し、腸内環境改善に寄与している可能性が示唆されましたが、この点については、更なるデータの蓄積が必要だと考えられます。

用語説明

1)T-RFLP Nagashima 法
従来の培養法では、腸内細菌全体の約20~30%しか明らかにできませんでしたが、本法では細菌に特有のDNA を利用し、腸内細菌叢をある程度網羅的に解析することが可能となります。

 詳   細 

タイトル:
クロレラ食品摂取による腸内環境への影響
著  者:
竹腰英夫、齋藤昌子、中鉢博文
所  属:
株式会社サン・クロレラ

PDF版 136KB

※この情報は、学術雑誌や学会において発表された内容の掲載であり、商品の販売促進を目的とするものではありません。

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