「動脈硬化性疾患モデル動物に対するクロレラの作用」を第62回日本栄養・食糧学会大会(2008年)にて発表しました。 | 研究レポート

健康素材の研究レポート 一覧

サン・クロレラ研究開発部が健康素材の試験や分析した結果を報告しています。

健康素材の研究レポート 一覧

【学術情報】

(株)サン・クロレラ研究開発部

「動脈硬化性疾患モデル動物に対するクロレラの作用」を第62回日本栄養・食糧学会大会(2008年)にて発表しました。

2008年08月

研究目的
我々は、これまでにクロレラのメタボリックシンドローム改善作用や抗炎症作用を報告してきました。これらのことから、クロレラ飲用がメタボリックシンドロームの進行と炎症が組み合って発症する動脈硬化性疾患にも有効であることが期待できます。そこで、動脈硬化性疾患モデルであるApoE欠損マウス1)と正常なマウスであるC57BL/6を用い、クロレラの有効性を検討しました。
試験方法
基本食AIN93Gをコントロール食、これに脂肪付加の高脂肪食、高脂肪食にクロレラを5%含むクロレラ食、高脂血症などの治療に使用されるシンバスタチンを高脂肪食に0.2%含むスタチン食を与える4つのグループを設け、それぞれ12週間 ApoE欠損マウスに与えました。正常マウスへはスタチン食以外の3グループを設けました。試験終了時に血清成分と内臓脂肪、肝臓重量及び胸部大動脈部から動脈硬化性疾患に関連する遺伝子群のうちIL-6、MCP-1、MMP-1の3種類を選択し、Real time RT-PCR法2)で測定しました。また、胸部大動脈の組織をヘマトキシリン・エオシン染色し、顕微鏡で観察しました。
 結   果 
試験の結果、コントロール食群と比較し、高脂肪食群は体重、遊離脂肪酸(FFA)、LDLの増加が認められました。しかし、クロレラ食を与えたApoE欠損マウスではFFA、LDLの値がそれぞれ202.8 mEq/mL、1017.8 mg/dLとなり、高脂肪食群の389.0 mEq/mL、1254.0 mg/dLと比較し増加抑制が認められました (Fig.1, 2) 。内臓脂肪及び肝臓重量はコントロール食群、スタチン食群とほぼ同等な結果が得られました。また、クロレラ食を与えることにより疾患或いは正常マウスに関わらず胸部大動脈部のIL-6及びMCP-1は、他の群と比較して高い値を示しました。MMP-1は正常なマウスにおいて若干の上昇が認められたものの、ApoE欠損マウスではコレステロール食群よりも低い値を示し、スタチン食群とほぼ同等でした。しかし、胸部大動脈組織の顕微鏡観察からはApoE欠損マウスと正常なマウスに若干の違いは認められましたが、試験食による差は認められませんでした。結果として、クロレラ投与によりFFA、LDLを含む総コレステロール、内臓脂肪の増加抑制傾向と、動脈硬化性疾患の進行状態を示すMMP-1の発現低下が認められ動脈硬化遅延作用が示唆されました (Fig.3) 。また、マウスに関わらず、IL-6及びMCP-1の発現増大が認められたことから免疫細胞の一つであるマクロファージの誘導が高くなり、免疫が向上している可能性も同時に示唆される結果となりました。

 

image22_1

用語説明

1) ApoE欠損マウスとは
血液中のコレステロールや脂肪酸などを肝臓に運ぶApoEというタンパク質を作り出すことができないマウスです。そのため、コレステロールを多く含む餌を摂取すると血液中のコレステロールが高くなり、結果として動脈硬化症を引き起こします。このことから、動脈硬化性疾患モデルとして試験に使われています。
2) Real time RT-PCR法とは
遺伝子を増幅させる方法であるPCR法の反応を連続的に観測し、目的とする遺伝子の活性を定量化する技術です

 詳   細 

タイトル:
「動脈硬化性疾患モデル動物に対するクロレラの作用」を第62回日本栄養・食糧学会大会(2008年)にて発表しました。
著  者:
○増澤 徹1),中島 卓真1),藤島 雅基2),荒川 ゆかり2),溝口 亨2),山崎 則之1)
所  属:
1)株式会社新薬開発研究所,2)株式会社サン・クロレラ

PDF版 183KB

※この情報は、学術雑誌や学会において発表された内容の掲載であり、商品の販売促進を目的とするものではありません。

  • Google Bookmarks Google Bookmarks
  • はてなブックマーク はてなブックマーク
  • Yahoo!ブックマークに登録