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2015-03-12

運動はディナーのあとで

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夕食後のレジスタンストレーニング(抵抗運動)が、糖尿病患者の心臓病リスクを効果的に下げてくれるようだ。米国ミズーリ大学の研究チームが『応用生理学雑誌』に発表した。

2型糖尿病の患者は、血糖値と中性脂肪(トリグリセリド)値が高く、それが心臓マヒや脳卒中といった心血管疾患のリスクを高める一因となっている。積極的に身体を動かすことで病気の発症・進行を抑えることができるといわれており、治療の一環として運動を勧められるのが一般的だ。だが意外なことに、ディナー(夕食)の前と後のどちらがより運動の効果を高められるかという問題は今までほとんど研究されていなかったという。

「運動を行うタイミングは、強度や時間以上に重要なことかもしれません」と主任研究者でミズーリ大学栄養運動生理学部のジル・カナリー教授は語っている。「今回の研究結果によれば、レジスタンストレーニングは夕食後に実施されるときに、もっとも強力に血糖値と中性脂肪値を低下させる効果をもたらすのです。」

レジスタンストレーニングとは、筋肉に負荷(抵抗)をかけて筋力を高めることに主眼を置くトレーニングで、その健康効果に最近注目が集まっているものである。

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カナリー教授らの研究チームは、肥満の2型糖尿病患者グループを対象に実験を行った。参加者は、あるセッションでは夕食の前に、また別のセッションでは夕食後45分たってからレジスタンストレーニングを実施した。具体的には、レッグカール(太ももの裏側)、シーテッドカーフレイズ(ふくらはぎ)、アブドミナルクランチ(腹筋)などのトレーニングが実施された。

実験の結果、運動しなかった日と比べて、夕食前にトレーニングした日は血糖値の低下が認められただけだったが、夕食後にトレーニングした日は血糖値と中性脂肪値が共に低下したという。

1426138885 カナリー教授は、本研究が毎日運動しても効果の上がらない患者を抱えるヘルスケア施設で特に有用ではないかと語っている。「運動するベストのタイミングは夕食後であることを知ることで、医療関係者は運動効果を最大限に発揮できるようスケジュールを組むことができるでしょう。」

教授によれば、毎日早朝に運動する習慣のある人は、前の晩から10時間も絶食した状態で運動をしているのだという。したがって最大限の効果を得にくいというわけである。「あるいはまた、人間のホルモン分泌には日内変動があることも、ベストの運動スケジュールを組むうえで考慮すべき因子です。」

ただし、今回の研究では血糖値と中性脂肪値の低下は一時的なもので、翌日には効果はみられなかった。研究チームでは、効果を維持するためには毎夕食後のレジスタンストレーニングを欠かさずに続けることを勧めている。

今後教授らは、早朝の運動が夕食後の運動に比べて厳密にはどう変わるのか、ホルモン分泌がトレーニングに与える影響も含めて検討していきたいとしている。

出典は『応用生理学雑誌』

監修・執筆 和気 奈津彦(薬学博士)
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