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2015-02-24

先進国では女性の肺がんが死因のトップに

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肺がんが、乳がんを抜いて先進国における女性のがん死因の1位になった、という米国がん協会と国際がん研究機関(IARC)による調査結果が『がん臨床医雑誌』に発表された。変化の主要な原因は、近年女性の喫煙率が上昇していることにあるようだ。ちなみに我が国の女性の場合は、大腸がんが1位、肺がんは2位である。

1424749179 がんは今や社会全体に巨大な重荷となってのしかかっている。人口増加と高齢化によってがんになる年齢層の人口が増加していることに加えて、世界的な経済成長と都市化に伴い、喫煙、肥満や運動不足、周産期パターンの変化など、がんリスクを高める種々の因子も増加しているからだ。

今回の報告は、2月4日の「世界対がんデー」に合わせて発表されたもので、IARCが毎年発表しているがん罹患率と死亡率に関する統計データの最新版(2012年)に基づいたものである。

報告の中で、2012年には世界全体で1,410万人が新たにがんと診断され820万人ががんで死亡したと推定されている。長年にわたって、がんの流行は次第に発展途上国にもおよぶようになってきており、現在では、がんと診断される患者の57%、がんで死亡する者の65%は途上国で起きているという。

男性は、肺がんがすでに数十年にわたって部位別のがんによる死亡原因の第1位を占め続けており、これは先進国も発展途上国も同じである。女性は、世界全体では1位は乳がんだが、先進国だけをみると肺がんが今回初めて第1位に上がってきた。途上国では乳がんが依然として第1位である。

その他の上位を占めるがんとして、先進国では男女の大腸がんと男性の前立腺がんが挙げられる。途上国では、肝臓がん、胃がんが男性の上位を占め、子宮頚がんが女性の上位を占める。

男女ともに、先進国でのがん罹患率は途上国の2倍近いものの、死亡率は8-15%高いだけである。つまり途上国の方ががんになった場合の死亡率がかなり高いことになる。その理由として、地域によっては検診実施率が低ため早期発見されにくい、最新の治療法が使えないなどリスク因子が異なることが挙げられるという。

主要ながんのリスク因子としては、他にも肺がん、大腸がん、胃がん、肝臓がんなどに影響する喫煙、乳がんや大腸がんに影響する肥満と運動不足、そして肝臓がん、胃がん、子宮頚がんに影響するウィルス感染などが挙げられる。

研究チームによれば、元々はウィルス感染が主要な原因と思われる肝臓がん、胃がん、子宮頸がんなどの罹患率が高かったところへ、世界的な経済成長と都市化の波が、喫煙や肥満など生活習慣に起因する乳がん、肺がん、大腸がんの罹患率の大幅な増加をもたらしたのだという。

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「既に知られている方法を応用するだけでも、世界的ながんの流行をかなりの割合で下げることが可能です。それには禁煙や節煙、ワクチン(肝臓や子宮頚がん)、早期発見、運動と健康的な食生活の推奨などが含まれます」と研究チームは述べている。「加うるに、現在はがんになっても様々な治療や緩和ケアによる延命が可能になっています。前立腺がんや血液がんなどいくつかの主要ながんの原因を明らかにするための研究も続けられています。」

いくつかのがんは、かつては途上国では稀にしか見られなかったものが、西洋型の生活を受け入れた結果として一般的にみられるほど増加した、と研究チームは述べている。「行政機関や地域共同体、民間団体、個人が一丸となってこれに共同で精力的に対抗していくことが強く求められている」と研究チームは結論付けている。

出典は『がん臨床医雑誌』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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