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2013-02-19

父の肥満は子供の病気のリスクを上昇させる

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父親の肥満は、遺伝子を通じて子供に悪影響を及ぼし、がんなどの疾患を発症する危険性を高めるかもしれない、というデューク大学医療センターの研究報告が『BMC医学』誌に発表された。

新生児の健康について調査する研究者は、妊婦に焦点を合わせる傾向があるので、妊娠中に母が摂取する栄養や環境要因が、どのように子供の健康に影響を及ぼし、慢性疾患のリスクを増減させるかについては比較的研究が進んでいる。

しかし父における生活習慣の要因がどのように子供の健康に影響するかは、今までほとんど手つかずのままだった。

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近年の研究から、遺伝子の活性がDNAメチル化によって広く制御されており、そのいくつかは病気のリスクに関わることが明らかにされてきた。たとえば、インスリン様成長因子2(IGF2)遺伝子のDNAメチル化の減少は、大腸がんや卵巣がんのような特定のがんのリスク増大とつながりがあると推定されている。また、最近の研究から、親から子への遺伝について、従来以上にこのDNAメチル化の関与が大きいことが次第に明らかにされてきている。

今回の研究では、79人の新生児のへその緒(臍帯血の白血球)のDNAを解析し、父と母に関する情報との関係を調べたところ、肥満(BMIが30kg/m2以上)の父親の子では、肥満でない父親の子と比較してIGF2遺伝子のDNAメチル化が有意に少ないことが確かめられた。これは、父の肥満が子供の特定のがんリスクを高める可能性を示唆しているという。ただし、現時点では具体的にどのような因子(食事や疾患など)が影響したかは不明としている。

受胎前後に母親が葉酸を摂取することで、子供の先天性欠損症の危険性を低下させることができることはよく知られており、わが国でも若い女性の葉酸サプリの摂取が推奨されている。今回の結果から、同様にIGF2遺伝子のメチル化に影響するような方法が将来の研究によって明らかにされることが期待される。

研究者らは、子供の成長後にもIGF2遺伝子のDNAメチル化への影響が持続しているかどうかを現在調査中とのことである。

出典は『BMC医学』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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