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2013-04-19

老化による身長の低下は、抑えられる?!

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ライフスタイルを変えれば、老化にともない縮む身長をキープできるかもしれない。米国と中国の研究チームが、都会人は農村人に比べて老化に伴う身長の縮み方がはるかに少ないこと、学歴によっても大きな差があることを『米国経済雑誌:応用経済学』誌に発表した。

この研究は、中国全土の150地域からランダムに集めた1万8千人近い中国人を対象にした大規模なもので、2011年に行われた最初の基礎調査の結果が今回報告されている。今後2年ごとに追跡調査が行われて、新たなデータが積み重ねられて行く予定のものだ。

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今回の調査では、手足の長さが年をとってもあまり縮まないことを利用して参加者の生涯最大身長を推定し、現在の身長と比較している。

「健康と現在の身長の関係だけを調べていたとしたら、今回の重要な洞察には行き着けなかったに違いない」と共著者のひとりである南カリフォルニア大学の経済学者ジョン・ストラウス教授は語っている。「子供のころの生活習慣だけでなく、成長後のライフスタイルが、特に身長低下には大きく影響するということです」

教授によれば、加齢に伴う身長の低下は、他の健康問題を示唆する重要な指標になるという。たとえば、身長低下と認知能力にはきわめて強い関連性がみられ、縮み方の激しい者ほど短期記憶や四則演算、今日の日付をすぐに言えるといった頭の働きが低下している傾向がみられるというのである。

1367383406 社会経済的な因子も身長低下に関連しており、都市部住民のほうが農村部に比べてはるかに身長低下が少なかったようだ。これは中国ではこの数十年の間に富裕層が農村部から都市部へ大量に移動したためと思われる。

男性全体の平均では3.3センチの身長低下がみられたが、小学校修了者は中退者に比べて背の縮み方が平均0.9センチ少なかったこともわかった。高校修了者であれば、さらに1センチ少なかった。女性でも、平均3.8センチの身長低下がみられたが、小学校修了者は0.6センチ少なかったという。

「身長には、子供時代の生活環境や栄養状態が反映すると考えられていますが、身長低下にはもっと別の因子が作用するようです」と別の共著者である同大学のゲート・ライダーも語っている。人間はすべからく年をとり、お腹に脂肪が溜まり、骨密度は低下する。関節炎や骨粗しょう症、さらには食事や運動習慣、喫煙などのライフスタイルも身長の低下には影響を与えるという。

研究チームでは、中国の調査ということもあり、文化大革命で変転の憂き目にあった人々とそうでなかった人々の違いも明らかにできるのではないかと期待しているようだ。

出典は『米国経済雑誌:応用経済学』

監修・執筆 和気奈津彦(わけ なつひこ、薬学博士)
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